Lue
Lue | キャンドルランタン Candle lantern(Industrial Product)
Lue | キャンドルランタン Candle lantern(Industrial Product)
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Lueは岡山を拠点に活動する真鍮作家の菊池流架のブランドだ。
真鍮は使いづらい。水が付着すればさびてしまうし、手垢によってくすんでしまう。真鍮特有の匂いもある。現代は便利だ。水が付着してもさびず、汚れもすぐに落ちる、匂いもしない、そんな便利な素材もたくさんある。そんな現代においてあえて不便な真鍮を選ぶ理由がどこにあるのだろうか。いや、だからこそ真鍮を選んでほしい。わかるだろうか。
便利に侵略された現代において、この魅力がわかる人は少数かもしれない。だが、この魅力がわからないという人にこそ、ぜひ手に取って欲しい。この魅力がわからないということは、すでに便利に侵略されてしまっているということだ。「迷ったら困難な道を行け」というような名言があるが、同じように、「迷ったら不便を選べ」と言いたい。
真鍮の歴史は古い。数千年前からローマ帝国で使用され、日本では江戸時代中期頃に使われるようになった。真鍮は暮らしの道具のような身近なものから、仏具のような崇高なものにまで、幅広く使われている。なるほど、ぼくが真鍮が好きな理由はここにあるのかもしれない。
修験道の行者であるぼくは、金剛鈴などの密教法具をよく持ち歩いている。鈴は外で使うことも多く、色はすっかりくすんでしまった。でもまったく気にしてはいない。これがぼくの修行の歴史だ。もっともっと変色していけばいいとすら思う。そう、お気づきの通り、この金剛鈴は真鍮でできている。
真鍮を「経年変化を楽しむもの」のような言葉であらわすのはもったいない。素朴な暮らしから崇高な目的までを繋ぎ、日々の歴史を保存していく。それが真鍮という素材の役割だ。
Lueは手作業による制作を大切にしつつも、機械をつかった制作も重要視している。作り手としてのエゴから離れ、手作業と機械それぞれの良さに目を向け、暮らしと真鍮に誠実に向き合っている。それがLueだ。まさに民藝的な態度のあり方だろう。民藝は別に手作業だけを指す言葉ではない。作家性を手放すLueの態度は柳宗理に少し似ている。
ぜひみなさんの手元にも真鍮の道具を置いてもらいたい。色は変色しくすむだろう。サビてしまうこともあるかもしれない。だが気にすることはない。そのくすみこそがあなたの暮らしの歴史だ。
(文責:UNLEASH 山本文弥)
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作り手について
岡山県瀬戸内市で、真鍮という素材を中心にカトラリー・雑貨・アクセサリーを作っています。 真鍮は使っていくうちに落ち着いた色に変化してゆく素材です。 たたいたり切ったりと手で作るその作品は、ひとつひとつに表情を持っています。 手に馴染んでくるLueの真鍮はその人の生活をあたたかいものにしてくれます。 使うたびに少しうれしい気持ちになれるもの、末永く使っていただける様なもの作りをしています。(公式ホームページより)
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仕様
サイズ:幅72mm×高さ104mm
重さ:約176g
素材:真鍮
製品種別:工業製品(Industrial Product)
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備考
※商品の発送までに一週間程度いただいております。